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日本科学技術振興財団(本キャンプの事務局)との共催により実施したものです。各会場では、それぞれの機関の特徴を生かして、実習・実験を主体とした科学技術体験学習、研究者・技術者との対話、参加者同士の交流が行われました。私たち海洋科学技術センターでは、昨年度の実施結果を踏まえて、参加人数を増やして、表−3のような内容で募集を行いました。

募集期間は、6月の1か月で、全機関に対して全国から426名(男子186名、女子240名)の応募があり、このうち、当センターを第1希望とした生徒は73名(男子11名、女子62名)で、女子の比率が非常に高いのに驚かされました。この中から、男子4名、女子12名、計16名の参加者を、応募時に書かれた参加の動機についての作文に

表−3 「サイエンス・キャンプ’96」の募集内容(海洋科学技術センター)

対象者 全国の高校生、高等専門学校生(1〜3年)
実施期間 平成8年8月26日〜8月28日
募集人員 16名
応募資格 科学技術について関心があり、心身が健康で共同生活に支障のないもの

写真−4 「サイエンス・キャンプ’96」の参加者たち

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写真−5 カップラーメン容器とのキスシーン

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より選抜しました。この参加者と引率の先生1名に加え、ボランティアとして昨年のサイエンス・キャンプの参加者から3名の大学生と2名の先生が参加しました。

(2)本物との出会い

今回のキャンプの内容は、「マリンサイエンス・スクール」とほぼ同じてしたが(表−4)、宿泊と食事が当センターの支援母船「よこすか」でできる予定でした。ところが、残念なことに航海予定の変更のため、使用できなくなってしまい、その話を聞かされた直後は、生徒たちも、落胆の色を隠せない様子でした。しかし、いざプログラムが始まると、そのショックも消え失せ、さまざまな実習や講義に目を輝かしていました。第1日目には、オリエンテーションに続き、高圧実験水槽を用い、思い思いのことを書き込んだカップラーメン容器を1,000気圧を超える圧力で圧縮する実習を行いました。女子生徒たちは、口紅を塗り、容器にキスマークをつけるなど、わいわいとにぎやがなスタートとなりました。次に行われた潜水シミュレータを用いた高圧環境体験では、全員が無事30m相当圧まで到達したという達成感もあってか、

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写真−6 潜水シミュレータでの高圧環境体験

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写真−7 「かいこう」の操作実習

 

 

 

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